「蛇のように賢く、鳩のように素直であれ」(マタイによる福音書10:16~23)
昔から、自分に足りないのは悪知恵とも呼ばれる「賢さ」なのではないかと感じています。だれよりも素直に他人の話を聞ける自信はあるのですが、言いかえると、ただのバカです。
なので、知ってる限りで1番ズルそうな顔をしている作家・元外務省主任分析官の佐藤優さんの著書『「ズルさ」のすすめ』から学びました。
蛇みたいな賢い大人へ
そもそも「ズルさ」に興味を持ったキッカケは、素直でバカ真面目な人よりも悪知恵もってる人の方が、うっかりヘラヘラちゃっかり遊泳して生きているなあと感じるからです。
ぼくのまわりにも素直で良い人がいます。しかし、人生うまくやっているかというと、うまくいってないです。
成長成長!とか言ってるカブトムシ色の経営者に騙されて過労死寸前だったりとか、なんでそんなことしてるの?と目を疑うような悪条件をつきつけられて生きています。
問題はズルさの活かし方
自分自身の人生を生きるためにも「ズルさ」が必要だと思います。
ズルさズルさというと、否定的なイメージがありますが、間違いです。
ロシア語に「ヒートリー」という形容詞がある。通常は「腹の中を見せない」「狡猾な」「悪賢い」で意味で用いられるが、文脈によっては「賢い」「すばしっこい」「創意工夫に富んだ」という肯定的な意味になる。ロシア語と同じ系統のチェコ語で「ヒートリー(chytry)」と言うと「賢い」「すばしこい」「創意工夫に富んだ」という肯定的な意味だけになる。私が読者におすすめするのは、ロシア語やチェコ語で肯定的な意味を持つ「ズルさ」だ。残念ながら、日本語にはこれにぴったり該当する単語がない。
日本語には存在しない=概念がないですが、海外ではむしろ良い意味としてあつかわれます。
問題は、ズルさをどう活かすなのです。
カブトムシ色経営者みたいに私利私欲のために使うのか、それとも他人に貢献するために使うのか。
どちらにしても「ズルさ」がないとできないことです。
本当に大切なものを守るための「ズルさ」
ズルさを学ぶ理由は、自分自身の人生を生きるため。
そして、自分の周りにいる大切な人を守るためでもあります。
というようなことが、全11章にわたり、この本に書かれています。
- 人と比べない
- 問題から目を背けない
- 頭で考えない
- 時間に追われない
- 酒に飲まれない
- 失言しない
- 約束を破らない
- 恩を仇で返さない
- 嫌われることを恐れない
- 人を見た目で判断しない
- 上下関係を軽んじない
さいごに
「お前、ウソをつくな」と言えば喧嘩になる。それを「お互いに素直にやりましょう」と言えば特に角が立たず相手も不快な思いをしない。表現を少し変化するだけで、同じ事柄をうまく伝えることができる。
ズルさといっても、こんな簡単なところから始まります。
ぜひ読んでみてください!