絵を描かないで画力を上げる。そんなことが可能なのだろうか。
「子どもに伝える美術解剖学: 目と脳をみがく絵画教室 (ちくま文庫) 」では、それが可能であることと、その方法を解説している。
絵を描かずに画力を上げるカリキュラムは、三日間に分けて行われる。
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1日目、魚の絵を描いてみる
子どもたちを集めて、魚の絵を書いてもらう。現在の画力を確かめるため。
すると、みな似たようなな絵を描く。
魚に鱗はなく、色も単調、、みな一応に頭が左向きにになっている。まるでスーパーに売られた魚のように。
2日目 釣りに連れて行く。
2日目は、子どもたちを連れて魚釣りに出かける。
釣った魚を理科室に持って行って、解剖する。そこで、魚をよく観察する。
鱗はどうなっているのか、どんな匂いがするのか、どんな手触りなのか。
3日目 再び絵を描く
再び絵を描く。
すると、不思議なことに絵が見違えるようにうまくなっている。
鱗は繊細に描かれ、色は鮮やかに。みな一応に左を向いていたが、正面を向いていたり、右を向いていたりする。
絵筆はいらない。自然に学べ
この授業の要点は「絵がうまくなりたかったら、絵筆はいらない。自然に触れてよく観察せよ。」ということ。
自分は絵が下手なんだけど、そいえば、あんまりモノをしっかり観察していたことがなかったなと思い、目からウロコでした。