そして、ぼくは、オッサンになった。

今をトキメクある売れっ子芸人さんは、かつて飲み会が嫌で嫌で仕方がなかった。それがある日、なんとも思わなくなったという。

下積み時代は、先輩のグラスが空けばビールを足し、つまらないギャグにも愛想笑いをしなければならなかった。でも、その日は、後輩が自分に対してまったく同じことをしてくれた。

飲み会って、悪くないじゃん!

そう思った瞬間、彼は、自分がオッサンになってしまっていたことに気づいた。

似たようなことが、つい最近、自分の身にも起こった。

先月、取材で栃木に出かけた。カメラマンを担当してくれた人は、18歳の女の子だった。

自分との年齢差に驚愕するも、とにかく距離を縮めるために、なにか気の利いたことを言わなければと三代目J Soul Brothersの話題を振ってみた。たいして盛り上がらなかった。

恋人の話を聞いてみた。へぇ〜。たいして興味を持てなかった。

適当にツッコミを入れてみたけど、当たらなかった。

なんてこった!恥ずかしい!穴があったら入りたい!そう思った。かというと、違った。

まあ、いっか。と思った。

彼女が愛想笑いをしてくれていたから。気を遣ってくれていることが分かったからである。

中高生時代の自分だったら、恥ずかしくて、身体中を掻きむしっていただろうが、もうそんなことはない。

ぼくの面の皮は、厚くなっていた。

ぼくは、オッサンになっていた。

今日は、8階の図書館まで階段を使って登る。銀杏ボーイズを聞きなら。










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現代アート好きドローンライター。日中英で影響力を持つ人物になるべく瞬発力を鍛える日々です。岐阜出身、大阪芸大卒。フィリピンで英語習得後、助成金を得て渡米、NYで修行しました。執筆実績:LIG,グノシー,DRONE MEDIAなど